TL;DR: 標準パッケージtext/tabwriter
を使用する
コマンドラインツールで標準出力を良い感じにそろえて出力したい場合があります。 例えば、docker では、以下の様に出力されます。
|
|
このような map、あるいは構造体の配列 の様なものを、きれいに表形式の様に列をそろえて出力したい場合に便利なのが標準パッケージのtext/tabwriter
です。
その名の通り、タブ区切りの文字列を良い感じに出力してくれるパッケージです。
text/tabwriter
で定義されているのはいくつかの設定用定数
と、Writer
構造体
のみです。
Writer
は(勿論)io.Writer
インターフェース
を実装しています。
使用方法は通常のio.Writer
とはすこし変わっていて、最初にWriter.Init()
で初期化し、任意回数Writer.Write()
で書き込みをした後、Writer.Flush()
で整形した文字列を出力します。
NewWriter()
関数はWriter
構造体をnew()
した後Init()
するのと同等です。
Writer.Init()
関数及びNewWriter()
関数に与える引数は以下の様になっています。
名前 | 型 | 内容 |
---|---|---|
output | io.Writer | Flush() したときの出力先 |
minwidth | int | 1セルあたりの最小幅(パディングを含む) |
tabwidth | int | タブ文字の幅(スペースの個数と等しい) |
padding | int | パディング1 |
padchar | byte | パディング文字2 |
flags | int | 調整用フラグ |
最後の引数である、調整用フラグには0
(標準状態)を与えるか、パッケージ定数
の論理和を用いて設定を与えます。
フラグ用定数 は以下のものが定義されています。
定数名 | 意味 |
---|---|
FilterHTML | HTMLタグや ’&’ で始まる特殊文字を1文字としてカウントする |
StripEscape | エスケープ文字を取り除く |
AlignRight | 右寄せにする |
DiscardEmptyColumns | 最初の空列を無視する |
TabIndent | padchar の値に関係なく、インデントにTAB文字を使用する |
Debug | 列同士の間に縦棒` |
example
source
|
|
出力
alpha| beta| gamma|
foo| bar| baz|
foo| bar| baz|
foo| bar| baz|
foo| bar| baz|
foo| bar| baz|